｢思いやりと嘘｣

｢思いやりと嘘｣

結局は何もかも強がりなんだけどね

でもね　これはあなたに対する精一杯の思いやりなんだ

メールが来なくても平気だよ

声が聞けなくても平気だよ

会わなくたって平気

私は　平気だから

寂しくなんてないし

気にしないでいいよ　ぜんぜん

あなたはあなたの生活があるんだから

私のことは　別に

必要な時だけ　用のある時だけ

それだけでいいから

私から　しつこく連絡することもない

仕事　忙しいもんね　いつも　疲れてるもんね

私なんて　あなたの支えにはならないだろうけど

出来ることはきっと　なんでもするから

あなたの　ためなら

いつでも　あなたが私と離れたいと思った時

簡単に離れていけるように

私の存在なんか　軽いものでしかないんだって

あなたが思っていられるように

私はあなたにすがったりしないから

だから安心して

あなたがそう言うのなら

私はあっさり　さよならを言えるから

心がどんなに血を流していても

未練がましくしないから

泣くのも　苦しむのも　一人で　

あなたの前では　平静でいよう

心配もかけたくないし

困らせたくもないし

何よりあなたに　嫌われたくないんだ

なんて　大嘘つき　　でも

強がらないでって言われても

強がるしかないじゃない

それが私の　精一杯の思いやりなんだから

そしてたぶん　自分を護るための　たった一つの方法なんだから